猫の手も借りたいにゃんこぎゃらりい
これまで出会った書籍・音楽・映画についてつれづれなるままに綴ってみたいと思います。

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きちにゃんこ

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「手ぶくろを買いに」新美南吉氏

寒い季節になると、この作品が必ず心に浮かびます。

初めての雪で手が冷たいと訴える子ぎつね。
不安でいっぱいながらも、ふびんさに負けて
にんげんの営む帽子屋に手袋を買いに行かせる母ぎつね。
手袋を売る帽子屋の主人。

「このおててに合う てぶくろをください」なんて
少しだけ開いたドアの隙間からちいさなきつねの子どものちいさなおててが入ってきたら

考えるだけで、いとおしくて いとおしくて胸がいっぱいになります。

さらに黒井健氏の描く
ふんわり、ぼんやりとにじみでるようなやわらかなタッチの挿絵が
ものがたりの持つやわらかさ、せつなさ、いとおしさを更に引き出して
読む者の心をいつまでもとらえて離さないのでしょう。

冬の夜、毛糸の手袋を編んでみようかなという気持ちになります。

手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)
(1988/03)
黒井 健、新美 南吉 他

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テーマ:児童文学・童話・絵本 - ジャンル:小説・文学


「茂吉のねこ」松谷みよ子氏

「おら やんだ おら 茂吉のことがすきだもの」

ちいさなちいさな「茂吉のねこ」は
子ねこのくせに、いっちょまえにばけものたちの仲間入りをした揚句
あろうことか、ばけものたちに茂吉を始末するよう命令されますが
ちいさなちいさなからだで反発します。
すきな茂吉を手にかけることはできない…。

ちいさなちいさな「茂吉のねこ」が
かわいくて、かわいくて、せつなくて。
そっか、茂吉のことがすきなんだ。

身の丈も知らず、背伸びしていっぱしのような顔をしてるんじゃないよ
早く 茂吉のところへお帰りよ

そんな思いが満ちてきて、何ともやわらかな気持ちになります。

茂吉のねこ (おはなし名作絵本 19)茂吉のねこ (おはなし名作絵本 19)
(1973/01)
松谷 みよ子

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テーマ:児童文学・童話・絵本 - ジャンル:小説・文学


「モモちゃんとアカネちゃん」松谷みよ子氏

「モモちゃんシリーズ」第三作です。

ちいさかったモモちゃんにアカネちゃんという妹が誕生しました。
小さくても、立派なおねえちゃんとしてアカネちゃんの面倒をよく見る小学生になりました。

でも、どんなにがんばっても
パパとママのかなしい離婚は止めることができませんでした。

子供の頃、このエピソードにショックを受けました。
離婚の意味の理解ができず、ただただ恐ろしさが心を占めたものです。

今にして思えるのは、現実に両親の離婚という出来事に遭遇した子供のショックは
計り知れないものがあると考えるべきなのでしょうね。

子供目線で家庭内の問題を描いた作品は、大人側と比べて決して多くないと思います。
それ故に重さを感じる作品です。

モモちゃんとアカネちゃん (児童文学創作シリーズ モモちゃんとアカネちゃんの本 3)モモちゃんとアカネちゃん (児童文学創作シリーズ モモちゃんとアカネちゃんの本 3)
(2000)
松谷 みよ子

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「モモちゃんとプー 」松谷みよ子氏

「モモちゃんシリーズ」第二作です。

前作では、あかちゃんぽいちいさなおんなのこの設定のモモちゃんでしたが
今作ではママのお手伝いができるようになったり
大好きなボーイフレンドができたり。

テレビの画面に映し出されたよその国の戦争風景に怯え
戦争の恐ろしさを本能で感じることができるようになった姿が描かれています。
モモちゃんは、五歳になりました。

モモちゃんの両親は共働きなので、子供向けのかわいらしいエピソードのあいまに
育児、家事、仕事、そして第二子出産を両立させるワーキングマザーの苦悩が描かれているのが
このシリーズの特徴です。
私の母は専業主婦でしたし、子供だった当時はそのような事情は理解し得るべくもありませんでした。
ましてや、流産の危機に遭うなど、今読み返してみてもかなり重いテーマの作品である事がわかります。

当時、氏は離婚されて
シングルマザーとして育児と仕事の両立に奮闘されていたという事情を
後年聞いてようやく納得しました。
同時に心に浮かんだことは、やはり子供には大人の事情は理解できるものではないという点です。

一般的に離婚が浮上すると、子供の年齢は大きな問題でしょう。
大人の事情を子供に呑み込ませようとするケースは少なくないと思います。

離婚そのものを否定する考えはありませんが
子供の心で判断させるのは、間違っていると思います。
理解し得るはずもないのですから。

モモちゃんとプーモモちゃんとプー
(2000)
松谷 みよ子

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「ちいさいモモちゃん」松谷みよ子氏

この記事をジャンル分けする際、「絵本」とするか「一般」とするか多少逡巡しました。
結局、後者を選択しましたが、私の中ではそのナイーブさを有した作品です。

シングルマザーとして子育て、仕事の両立に奮闘されていた作者の代表作シリーズ第一作です。
児童書として小学校低学年の頃に両親から買い与えられました。
内容も、表紙や挿入イラストも子供向けとして疑う余地はないと思うでしょう。

子供の頃は人形でデザインした挿絵がただかわいらしく
3つになったばかりの、文字通り「ちいさなモモちゃん」や動物たちの愛らしさに惹かれるだけでした。

続きます。

ちいさいモモちゃんちいさいモモちゃん
(1982/01)
松谷 みよ子、菊池 貞雄 他

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「からすのパンやさん」かこさとし氏

なんとかわいらしく素敵なお話なんでしょう。
子供の頃からずっと変わらずに大切にしている作品です。

「いずみがもり」にパン屋さんを営むからすの夫婦がつくった

とっても すてきな かわった かたちの
たのしい おいしいパン


スターパン とんかちパン かぼちゃパン ぼうしパン おなべパン
テレビパン グローブパン ひこうきパン パイナップルパン
バナナパン りんごパン とうもろこしパン・・・。


こんな、まるで夢のようなかたちのパンがあるなんて。
いったい、どれほどのおいしさなのでしょう。
これなら、バターやジャムをつけなくてもおいしいことでしょう。
子供のころ、飽くことなくいつまでもそのページを開いていました。

数十年を経た今は、新しく買い直した一冊を所有しています。
ページを開くと、七歳の時に初めて訪れたおとぎの国のパン屋さんが
変わらずそこで営業しています。

からすのパンやさんからすのパンやさん
(1973/09)
加古 里子

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テーマ:絵本 - ジャンル:本・雑誌


「ツイスター」原題:TWISTER(1996年)

好きなんですよ、この作品。巷では賛否両論、見事に分かれますけど。

パニックムービーとしての出来だとか、CG処理の技術うんぬんとかはさておき
若い研究者達の知的探求心やチャレンジ精神、同じ目標をもつ者達の連帯感に惹かれるんです。
加えてお互いへの思いやりがあるこの魅力的な仲間たち。う〜ん、素敵ではありませんか。

作品中で彼らが成功した点は、竜巻メカニズム解明のほんの一歩に過ぎないのでしょうが
その一歩を成功させるためにとにかく躍動感いっぱいによく動く。

しゃれっ気どころではなく、泥だらけでみな走り回る姿を目の当たりにすると
現実でも科学の解明、技術進歩はこういうアナログな動作の積み重ねなのだろうと
妙にシンパシィを感じてしまうんです。


私の場合はツボがそこなので、指摘される部分は全く気にならずに
何度見ても飽きないお気に入りムービーなのであります。

ツイスター デラックス・エディションツイスター デラックス・エディション
(2007/04/01)
ヘレン・ハント、ビル・パクストン 他

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テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画


「ストリート・オブ・ファイヤー」原題:Streets of Fire(1984年)

とにかくマイケル・パレがかっこいい。。。
ハンサムという形容詞はこういう人を指すのだとつくづく感じます。

ダイアン・レイン19歳の輝くばかりの美貌もため息さえ覚えます。
画面からは、これぞ美男美女のカップルだ。どうだまいったか!オーラがでまくりです。

ストーリーはとてもシンプルです(我ながら言い得て妙だと自画自賛)。
マイケル・パレがウィレム・デフォー演じる敵対する相手に
歌手として成功を収めている昔の女(ダイアン・レイン)をさらわれ
取り戻すために命をかけて戦い、女の愛を確かめてまた街を去ってゆく。。。
それがすべてです。

とにかくワンシーンごとが全てかっこいい。まるで「絵」です。
90分間はこれらの「絵」の連続です。

そして絶えず流れるサイコーにかっこいい音楽。
ラストのライブシーンは圧巻です。
監督はこの「絵」を撮りたくてこの映画を制作したんじゃないかと思います。

「エンターテイメント」って、こういう作品のことなんでしょうね。

ストリート・オブ・ファイヤー (ユニバーサル・セレクション第6弾) 【初回生産限定】ストリート・オブ・ファイヤー (ユニバーサル・セレクション第6弾) 【初回生産限定】
(2007/12/13)
マイケル・パレ.ダイアン・レイン.リック・モラニス.エイミー・マディカン.

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テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画


「あたしンち」けらえいこ氏

初めて読んだ時、ただひたすら爆笑しました。
でも何度か読み返すうち、ネタのひとつひとつにうなづかされるものが多い事に気が付きました。
よく考えるとものすごく深いです、この作品。

・人間、一度生活レベルを上げたらなかなか下げられない。
だからこそ一番安いミソや米を始めとして、衣食住を最低ラインにすることが
親としてせめてもの子供にしてやれることである。
(だからお味噌汁があまりおいしくない…)

・一度使ったティーバッグはそのまま捨てるなんてとんでもない!
キッチン棚の取っ手に吊るして二度使い。

「田舎で育つと手は川で洗うから、ゴウゴウと流れる水じゃないと」洗った気がしないってことで
タンクのチョロ水ではなく、便器内の流れる水で手を洗う父。

・やかんで湯を沸かす際は加湿、ゆでたまご、お茶用の一石三鳥とする。

・味噌汁の具は煮干しや昨夜のおかずの余ったギョウザ。

・皆が箸をつけない酢ダイズは、手を加えて煮豆へリサイクル(超すっぱい)

・ダンベル購入の交渉をする息子に母のダメ出し。
「持ち上げるんならもっと、役に立つものを持ちあげなさい。
どうしてわざわざお金を払っておもりを買うの?」

※持ち上げて役に立つものって、何ですかおかあさん(涙)

・母がパートに出ない理由は意外にも内弁慶のせいであった

いかがでしょうか。これらのエピソードの数々。
単なるネタではなく、最近の世の中の風潮と比べ相反してますよね。

モノが豊富な現代、セレブがもてはやされブランド品を買いあさり
マネーゲームが世間を闊歩し
モノの大切さよりも利便性が優先し
無駄な使い捨ては当たり前。
昔と比べて病的な潔癖症の増加がうたわれ
食育をはじめとした食や食材の充実性の問題意識が高まり
更なる健康志向として、ダンベル体操はブームを超えて定番化しており
主婦の専業性、兼業性の理由付けの議論は高尚化されている。

「あたしンち」は
媚びずゴタクを並べずキレイごとをぬかさず見事な一刀両断を果たしてます。
それなのに絶大な人気を得ているのは、多くの読者が共感を覚えているからでしょう。

でも、やっぱり大ざっぱ過ぎるよ、この母(爆)

あたしンち 13 (13)あたしンち 13 (13)
(2007/11)
けら えいこ

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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック


「銀座界隈ドキドキの日々」和田 誠氏

「銀座が街の王様で、僕はデザイナー一年生だった」
誰にでも一年生だった時代、ありますよね。
それは他のどの時代より、鮮やかで輝いていることが多いように思います。

1959年、管理人がこの世に生を受けるずっと前
今から約半世紀前の銀座はどんな街だったのでしょう。

戦後から十数年、日本国中が高度成長真っ只中に身をおいていたこの時代。
広告ビジネスという当時では新しい分野で
知る人ぞ知るデザイン会社にデザイナーとして見事入社し
見るもの聞くもの全てが刺激的で
魅力、実力ともにあふれる社内外のキラ星のような人々達との交流から切磋琢磨される日々。

現在では各分野で押しも押されぬ超大御所となった
篠山紀信氏、横尾忠則氏、立木義浩氏など
他にも名前を書ききれないほどに、当時は新進気鋭の若者たちが
広告デザイン、写真、音楽、映画といったジャンルを超えたクリエィティブな世界で
お互いの才能に引き寄せられるかのように集まっているのが驚きであり印象的です。

それぞれが手探りの日々で
そこから煌めくようなエピソードや伝説ともなった作品が造られてきたんですね。

氏の人柄がうかがえるような、あたたかくシンプルで正確な文章は
ナーバスなモノ創りの世界を、やわらかく描いて読む者を最後まで導いてくれます。

人々はもとより、街自体もとどまることを知らない上昇気流のようなパワーを感じます。
負け惜しみを承知で記しますが、何て素敵で魅力的な時代なんでしょう。
涙が出るほどうらやましく感じます。

読み終えた後、私も明日から頑張ろう、と元気をもらえる一冊です。

銀座界隈ドキドキの日々銀座界隈ドキドキの日々
(1997/01)
和田 誠

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テーマ:エッセイ - ジャンル:小説・文学